イラストレーターでアイソメ図(寸法の概念について)

デザイン・制作

カタログでの説明図や、簡単な見取図として利用するアイソメイラスト。様々なサイトでイラストレーターのシアー機能を使った作成方法が紹介されていますが、ここではアイソメ図の基本的な寸法概念について書いていきます。図学上は等角図と等角投影図(アイソメ図)の区分があり、違いは実寸であるか0.82倍されるかです。

最初に、わかりやすい等角図の話です。等角図は水平方向に30°、垂直方向に0°、またそれぞれの線が120°の角度をもって構成される立体図になります。単純な立方体で説明すると、下記の図のようになります。

 

上記の立方体に、寸法ガイドを入れてみます。一辺50mmの立方体だとすると、水平方向の線・垂直方向の線ともに、50mmの実寸を持ちます。

 

上記の寸法概念を踏まえ、一辺が50mmの立方体を再現してみます。

1、長さ50mmの水平線を書きます

2、1の水平線をコピーし、30°・-30°・90°の構成線をつくります。

3、これらを組み合わせると、一辺50mmの立方体が完成します。

以上が等角図で、イラスト用途として使用するには、作画時にわかりやすく、追加・修正もしやすいと思います。

 

区分としてのアイソメ図に変換するには、実寸×0.82倍します。

 

この基本を踏まえておくと、複雑な等角図(アイソメ図)を作成することになっても、線の追加や修正に難なく対応できます。

ちなみに、CADだとオフセットコマンドでサクサク作成することができます。イラストレーターの場合は、「移動」で「移動距離」に実寸を入れ、「角度」に30°・-30°・150°・210°といった角度を入れて「コピー」で対応できます。「アクション」機能に登録するのもよいと思います。

 

 

Posted by tkdesign