名刺をパワーポイントで作成しインクジェットプリンターで印刷、印刷屋さん入稿もしてみる(無料PPT名刺テンプレートダウンロード付き)

デザイン・制作

起業する、サークル活動する、趣味で交流する、など名刺を使いたい場面は多いと思いですよね。できるだけコストをかけずに名刺を作るため、PowerPointで制作し、家にあるインクジェットプリンターで印刷する方法をご紹介します。さらに、その名刺を印刷屋さんに入稿する状態まで完成させたいと思います。

 

名刺のデザインを考える

設計エンジニアとして独立した、という脳内設定で名刺デザインを考えてみます。屋号は「多摩川設計アトリエ」とします。一般的なwindowsの環境で作成できるようにするため、フォントはメイリオ、MSゴシック、MS明朝のみを使用します。装飾はPowerPointの図形のみを使用します。

名刺デザインを何パターンか考えてみます。会社様からの専属依頼ではないので、なるべく多くの方にお使いいただけるように汎用的なデザインを作成してみます。Illustratorでイメージを作成してからPowerPointでデータ作成するという流れをとります。PowerPoint前提ですので、なるべくシンプルなデザインを創ります。

ということで、Illustratorで制作したものがこちら。

イラストレーターで作成した名刺テンプレート、Windowsでのメイリオ・MSゴシック・MS明朝を見据えて、ヒラギノ系フォントで構成しています。選んでいただけるデザインを揃えられたでしょうか?

 

PowerPointでデータ化

この名刺サンプルをパワーポイントでデータ化していきます。まず名刺の外形寸法で画像ボックスを書きます。次に、文字情報を入れる領域を決めます。名刺の外枠から3mm程度の余白をとります。こうすることで、名刺デザインに余裕が生まれます。また印刷ズレを多少吸収することができます。

PowerPointの画像ボックスの図形の書式設定にて、名刺外形寸法を正確に設定

 

おおよそのレイアウトを決めていきます。名刺のデザインが整理されて美しく見えるには、配置を右寄せ・左寄せ・センター合わせ・補助線を入れてそれを基準に会社名や氏名といった情報を配置していきます。

名刺のレイアウトの基本

 

Illustratorで作成したデザインのうち、左上のデザインを例にして作成していきます。まず左上に会社名を入れます。名刺交換した際、最初に目に入ってほしい情報ですので、フォントを大きめに、周囲に余白を作って立たせます。

メイリオ14ptで会社名を記載

 

次に氏名・役職・(資格情報)を入れます。氏名こそ最初に目に留めてほしい情報ですので、フォントを16ptにして立たせます。役職・資格情報は氏名に関連する補助的な情報ですので、上下に6ptで入れます。

メイリオ16ptで氏名・役職情報を記載

 

住所・電話番号・メールアドレス等を入れます。必要な時にきちんと読める情報とするため、日本語6pt、英数字7ptとします。このくらいの文字サイズが名刺に表示する最小サイズと言えます。さらに、名刺左端部にコーポレートカラー(脳内設定で多摩川の水の色)のラインを入れアクセントとします。

住所・電話等の会社情報は、MSゴシック6ptとしてデザインが均一的にならないようにしました

 

ほか、Illustratorで作成したデザインの全てをPowerPoint化しました。正直、どなたのパソコンにも入っている前提のメイリオ・MSゴシック・MS明朝だけで作ると、字詰め・バランスなど、いろいろな苦労がありました。これで名刺のデザインは完成です。次に印刷する準備をしていきます。

PPTで作成した各デザインの名刺データ

 

インクジェットプリンターで印刷する

PowerPointで、A4サイズの印刷台紙を作ります。今回は、プレカット済みのA-oneの名刺用紙に印刷することにします。PowerPointのメニュー:デザイン→ページ設定にて、A4縦サイズを正確に設定します。

メニュー:デザイン→ページ設定にて、A4縦サイズ21.0cm×29.7cmを正確に設定

 

A-oneの配置寸法通りに印刷台紙をつくっていきます。

名刺サイズの画像ボックスを作成し、図形の書式設定で、位置を印刷紙の指定寸法通りに配置します。

 

大枠ができたら、先程作成した名刺デザインをコピペします。この時に、名刺外枠をとってくださいね、余計な線が印字されてしまいます。また、今回は右側のアクセントカラーが断ち落としのデザインなので、名刺の印刷外形よりはみ出させて配置します。

印刷台紙に名刺デザインを配置し、外形線を削除、断ち落とし部分をはみ出させて設置した状態

 

印刷設定で、原寸・拡大縮小なし、また、フルページサイズのスライド、として、画面に合わせて拡大縮小のチェックを外してください(これ重要)

PowerPoint印刷設定画面。プリンターのプロパティからもプリンタードライバーへ原寸指示をしますが、お手持ちのプリンターにより異なります

 

完成しました。これで名刺を持ち歩くことができます。

PowerPointで作成、インクジェットプリントで印刷した完成品

 

印刷所でプロに印刷してもらう

印刷所で印刷する場合、A4一枚に名刺を何枚か印刷したものを、印刷後に裁断(カット)していきます。この裁断寸法が印刷所様によって異なるため、依頼する印刷所に問合せが必要です。印刷所によっては1枚の名刺データを提供すれば、印刷台紙への配置まで行ってくれる会社もあります。今回は有名なプリントパック様に入稿してみます。

プリントパックHPにある、名刺PwoerPointのテンプレートをダウンロードします。開くと名刺原寸の PowerPointファイルが開きますので、ここに名刺デザインをコピペします。外枠線をトル、断ち落とし部分を範囲外まで広げる、をお忘れなく。

プリントパック印刷入稿台紙(PowerPoint版)

 

PowerPoint 名刺テンプレートのダウンロード

以上がお手軽に名刺デザインを作成する方法のご紹介になります!このコラムで使用したパワーポイントの名刺データ6種類は、下記から無料ダウンロードできます。どうぞお使いください!

 

レイアウト変更・カスタマイズのベースにも、ご自由にお使いください。再配布はご遠慮ください。実際にご使用いただいた事例をお送りいただけると、とても参考になり、励みになります!

もう少しオリジナリティーのある名刺が創りたい、会社・屋号のロゴマークを合わせて創りたい、名刺にオリジナルイラストを入れたいなどのご要望は、ぜひご相談ください。

 

Posted by tkdesign